藍染とは

ネットで調べれば詳しい内容がたくさんでてきますので、ここではかいつまんで説明させていただきます。
興味を持ったら是非詳しく調べてみてください、面白いですよ!
(間違っているところがあれば問い合わせから教えてくださいね)

藍染ってなに?

まず『藍は植物』です。発酵させて染料にするわけですが生き物です。
藍染とは、植物の藍を染料として染めることを藍染と言います。
単純な説明になりますが、とても興味深い古い歴史を持っているのです。

世界を見渡すと、紀元前2500年程前のエジプトの遺跡から藍染の布が発見されています。これが世界最古の藍染の現物といわれています。

日本にはいつからあるのか正確にはわかっておりません。文献等では1500年程前からといわれています、飛鳥時代ですね。

ただしこの時代では一般大衆には浸透しておらず、上層階級の人だけが衣類として身に着けていたようです。そこから500年程経ち室町時代になると、藍が薬として使われるようになったりもします。

一般大衆に藍染が普及し始めたのが今より600年程前、戦国時代の真っ只中ですね。その後、江戸時代になると広く浸透したようです。
この頃に日本で栽培されていたのはタデアイという藍になります。

天然灰汁発酵建について

江戸時代より広く浸透した藍染の現在はどうでしょうか?
残念ながら化学染料や合成染料が主流となってしまいました。染色技術の進歩ですね。

江戸時代後期に開国したことで、海外からさまざまな染料が入ってくることになります。聞いたことがある方もいると思いますが、インドアイや合成インディゴ等です。
合成インディゴはジーパンの染料としてよく聞きますね。染色方法も海外から様々な手法が取り入れられることになります。

この時代には日本の昔ながらの手法にこだわる藍染師がたくさん存在していました。

その手法こそが 『天然灰汁発酵建』 です。

これは一切の化学薬品や化合物を使わず、タデアイを用い時間を掛けてカメを仕込み、毎日藍のご機嫌を伺いながら藍を大切にしてきた藍染師達のこだわりです。

ジャパンブルーの魅力

ジャパンブルーって聞いたことがありますか?すぐに思いつくのはサッカー日本代表ですね。

これは昨日今日に作られた言葉ではありません。海外の方にジャパンブルーと言われたのが始まりです。

いつ頃の話かと言うと、江戸後期から明治初期にかけてのことです。
上述の通り、日本が開国したことでたくさんの外国人がくるようになりました。

鎖国していた日本の景色を想像してみてください。着るものは藍染の藍色、のれんやノボリも藍染の藍色・・・とても美しいものだったと言われています。

この藍色の景色をみた外国の方がえらく感動し、ジャパンブルーと称賛したのが起源です。それ以降、日本の藍色のことを『ジャパンブルー』というようになりました。

現在ではどうでしょうか?
天然灰汁発酵建の藍色を実際に見たことがある人は、ひとにぎりもいないと思います。なぜなら現在の藍染の99%はインドアイや合成染料になってしまったからです。
それらもとても美しいですが、ぜひ昔の日本人が守り続けてきた伝統の藍染を見て頂きたいです。

天然灰汁発酵建で手染めをしている藍染工房は、もう日本に数か所しかなくなってしまいました。
わたしたちはその伝統をこれからも守り、後世につなげていくことを誇りとして、今日も藍染屋に立っています。